映画『恋するトマト』農家・労働・国際結婚…様々なダークとピュアの狭間
こんにちは☆lenoreです。
今回は、俳優の大地康雄さんが企画・脚本・製作総指揮・主演をつとめられた
映画『恋するトマト』について書こうと思います。
子どもの頃に火曜サスペンス劇場のドラマ『刑事・鬼貫八郎』を観て以来大地さん大好きなんですが、
「そういえば大地さんが出てる映画ってあんまり観てないな…🤔」と思い、探して観てみました!
ダークとピュアの狭間
大地さんが出ている作品を探そうとAmazonプライムを開き、たまたま見つけたこの作品。
短いあらすじ書きには【45歳独身、農家の長男である正男(大地康雄)は国際結婚するべくフィリピンに渡るが、結婚詐欺に遭い生きる気力をなくす】の文字…
私:えぇ…大地さん、あらすじ書きの壮絶さからはかけ離れためっちゃ良い笑顔してる…😂
こんな感じで、あらすじ書きと大地さんの表情とのギャップに一気に引き込まれました。
実際に観てみると
●日本とフィリピンどちらにも共通した農家の問題
●叙情的なシーンとともに表現された美しい恋愛
どちらも率直に描かれておりダークとピュアのバランスがとても良いなと感じました。
そして、そのダークとピュアの狭間真っ只中にいるのが、
大地康雄さんが演じられた主人公野田正男。
『刑事・鬼貫八郎』での[普段はニコニコ!↔事件となったらキリッッ!]な
緩急キビキビの大地さんの演技を見て育った私としては、
「この狭間を演じられるのは大地さんしかいないのかもしれない✨」と妙に納得してしまいました。
一次産業の大切さ・過酷さ
鑑賞後まず私の頭の中に思い浮かんだのは、近年ニュースでもたまに取り上げられる、
地方自治体が主体する、若者を農村へ誘致するための移住の取り組みでした。
この取り組み自体すごく画期的だなと思いますが、やはりこの映画の主人公正男を見ると、
●自然と共生しながら、農業に本気で取り組むぞという意欲。
●長い期間をかけて大切に作り、それを皆に届けるんだという作物・人への愛情。
●「農家」という言葉は文字通り「農業を営む家族」。農業を始める・それで生きていくとなったら、自分だけでなく、子どものこと・親のこと・農家としてどう存続させていくかまで考えないと大変。
…このあたりのことがものすごく重要だし大切だと痛感しました。
フィリピンでも時々農業のことを思い出してしまう正男や、
農家と恋愛の間で惑うクリスティーナのような、
農業への本気の愛情が必要なんですよね、きっと。
そんな二人だからこそ…ってとこもあるよなぁ…🤔✨
この映画を観たら「田舎に移住ってなんかいいかも✨」だけで
農家就業を考えるような軽い気持ちは吹っ飛ぶんじゃないかな…。
日々生活していてどの産業の方にも感謝しかないですが、
農業のような一次産業の方の大切さを再認識できる作品です。
まとめ
この映画のキャッチコピーは
【大切なものは太陽と土と水。そして、あなた】
副題は
【クマインカナバー?(タガログ語でご飯たべましたか?の意味)】。
日々口にしているご飯・お米がそこにあるということが、どれだけありがたいことか、
そして「食べる」ということが人間にとってどれだけ大切なことか。
そういった感謝の気持ちを思い出させてくれるだけでなく、
ピュアな恋愛も、過酷な農作業も、フィリピンからの出稼ぎ労働の問題も描き、
なのに後味が暗くならない…本当に素晴らしいバランスの映画でした。
あ、最初の方にちょっとだけある社交ダンスのシーンがめちゃくちゃ笑えます😂おすすめです。
作品詳細
2005年の映画
監督…南部英夫
脚本…大地康雄
●野田正男(大地康雄)…農家の長男。結婚相手を探している。
●クリスティーナ(アリス・ディクソン)…フィリピン人の女性。実家は農家を営んでいる。
●景子(富田靖子)…正男とお見合いをした女性。
●勇作(藤岡弘、)…正男の農家仲間。畜産業を営む。
…他。
(参考:映画.com )
予告編
↑映画『恋するトマト』予告編 (ビデックスJP You Tube 公式チャンネルより)
読んでいただきありがとうございました🎥